課税売上割合が著しく変動した場合の調整

消費税法では、仕入れに係る消費税額は仕入時の課税期間において控除
することとなっている。しかし、固定資産のように長期間にわたり使用されて
いるものについて、仕入時の状況のみで税額控除が終了し、その後の課税
売上割合が著しく変動した場合において何ら調整しないということは適切で
ない。
課税事業者が、購入した固定資産のうち支払対価の額が100万円(税抜)以上
のものについて、課税売上割合が著しく変動した場合には、仕入税額控除の
調整計算をすることとなっている。
この調整計算において注意すべき点は、
仕入税額控除の計算を原則課税方法で行っている事業者に適用され、簡易
課税を適用している場合は適用されません。
購入したときの課税売上割合に比べて、3年間の通算課税売上割合が、50%
以上変動しかつ購入時の課税売上割合と通算売上割合との差が5%以上のと
き、この調整計算の対象になります。

事例
当社には平成16年中に仕入れた調整対象固定資産の仕入税額が100万円ある。
以後、3年間の課税売上割合の状況は次のとおりである。
「平成16年」

課税売上高   2,900万円
総売上高     3,000万円
課税売上割合      96%


「平成17年度」
課税売上高   3,100万円
総売上高     9,200万円
課税売上割合      33%

「平成17年度」

課税売上高   3,300万円
総売上高     9,500万円
課税売上割合      34%


3年間通算の課税売上 9,300万円   
総売上高        2億1,700万円
課税売上割合          42%
              3年間の課税売上高+3年間の免税売上高   
通算課税売上割合=3年間の課税売上高+3年間の非課税売上高+3年間の免税売上高
  =42%

まず、課税売上割合に著しい変動があったかについての判定をする。
@(96%−42%)/96%=56.25%>50%
                 =
仕入れ等の課税期間の課税売上割合96%−通算課税売上割合42% =56.25%   >50%
仕入れ等の課税期間の課税売上割合96%                         = 

A96%−42%=54%>5%
           =
(仕入れ等の課税期間の課税売上割合96%−通算課税売上割合42%)54%  >5%
                                             =

@及びAから、本事例は課税売上割合が著しく減少した場合に該当する。
次に、18年分の仕入税額控除から調整税額の算定をしている。
上記の計算式にあてはめると、16年分の仕入税額控除は100万円であるから
、通算の税額控除は、100万円×42%=42万円ですから、100万円−42万円
=58万円となり、この58万円が調整税額となる。

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