相続税の納税における物納
原則は金銭一括納付
(相続税法41条)
税務署長は、納税義務者について納付すべき相続税額を延納によつても金銭で納付することを困難とする事由がある場合においては、納税義務者の申請により、その納付を困難とする金額を限度として、物納を許可することができる。
(1) 抵当権が設定されている不動産、境界が不明確な土地等の一定の財産を物納不適格財産(管理又は処分をするのに不適格な財産)として定め、その範囲を明確化する。
(2) 市街化調整区域内の土地、接道条件を充足していない土地(いわゆる無道路
地)等の一定の財産を物納劣後財産(他に物納適格財産がない場合に限り物納
を認める財産)として定め、その範囲を明確化する。
(3) 物納申請された財産が物納不適格財産に該当する場合、又は物納劣後財産に該当する場合であって他に物納適格財産を有するときは、税務署長は当該物納申請を却下する。
この場合において、申請者は、当該却下の日から20日以内に、一度に限り物納の再申請をすることができることとする。
必要な書類
登記事項証明書
測量図
境界確認書等
物納申請の許可の審査
物納申請の許可又は却下は、物納申請期限から3ヶ月以内に行われることとなります。
1.延納許可限度額の計算
| ①納付すべき相続税額 | |
| 現金納付額 | ②納期限において有する現金、預金 金その他の換価が容易な財産の価額 に相当する金額 |
| ③申請者及び生計を一にする配偶者 その他の親族の3か月の生活費 |
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| ④申請者の事業の継続のために当面 (1か月分)必要な運転資金(経費等)の額 |
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| ⑤納期限に金銭で納付することが可能 な金額(これを「現金納付額」といいます。) (②－③－④) |
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| ⑥延納許可限度額(①－⑤) | |
2.物納許可限度額の計算
| ①納付すべき相続税額 | |
| ②現金納付額(1の⑤) | |
| 延納によって納付することができる金額 | ③年間の収入見込額 |
| ④申請者及び生計一にする配偶者 その他の親族の年間の生活費 |
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| ⑤申請者の事業の継続のために必要 な運転資金(経費等)の額 |
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| ⑥年間の納付資力(③－④－⑤) | |
| ⑦おおむね1年以内に見込まれる臨 時的な収入 |
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| ⑧おおむね1年以内の臨時的な支出 | |
| ⑨上記1の③及び④ | |
| ⑩延納によって納付することができ る金額(⑥×最長延納年数＋(⑦－ ⑧＋⑨)) |
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| ⑪物納許可限度額(①－②－⑩) | |